SINLOG

シンガポール在住の底辺現地採用のブログ。 雑感、旅行記、投資、日々の生活など気ままに書き綴ります。

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オーナー「自分の叔父や叔母は日本人が嫌いなんだ。

一ヶ月の家賃︰SGD650.00。エアコンもほぼ使い放題で、ユーティリティー込み。

自分が住んでいるHDB(公団住宅)のワンルームの価格だ(このお陰で貯金分を投資に回せている)。シティから離れた郊外にあるけど駅近で、ユニットはコンドミニアムのように綺麗。

もう三年近く住んでいるけど自分が入居した当時は、リノベーションした直後だったらしい。

しかし、何よりも気に入っている点はオーナー(中華系マレーシア人)が全く干渉してこないことだ。

一週間程前、そんなオーナーが珍しく、みんなで晩御飯を食べようと、手料理を振る舞ってくれた。

滅多に複数名の料理が、並べられることのない食卓。(キッチンなんて飾りのようなもの)

チキンウイング(チリは手作りでめちゃくちゃ辛い・・・けど美味しい。)

野菜&お手製チリ

実はこういった晩餐は4、5回目。

テナントが大体インドネシア系なのでいつもインドネシアやマレーシアの不動産投資の話題に行きつく。(オーナーはきっと金持ち)

インドネシアのスラバヤの不動産物件の利回りはどうだとか、マレーシアのイスカンダル計画は投資する価値があるかどうかとか、なかなか興味深い。


しかし、今回はオーナーお手製料理が、美味しかったことに気づき、何故料理ができるのか聞いてみた。

「小さい頃は貧しかった。両親は共働きで、13人の兄弟の面倒を見る必要があった。だから料理ができる。」

との答えが帰ってきた。

もちろん、大学だって働きながら通って卒業したらしい。波瀾万丈な人生を歩んできて今に至るそうだ。

ついでに言われたこと。

「叔父や叔母の子供は日本軍に連れ去られて、どこに行ったかわからなくなってしまったらしい。だから自分の叔父や叔母は日本人が嫌いなんだ。」

それを聞いて苦笑いするインドネシア人のテナント。


もちろん嫌味っぽく言われた訳ではなく半分冗談混じりな言い方をされたが、それを聞いた自分は「本当に申し訳なかった」と答える他なかった。

今でこそ3年近くここに住んでいるので、オーナーも自分もお互いの性格や行動パターンが分かっている。

だからオーナーも「ま、これぐらい言っても大丈夫だろう」と踏んで言ってきたのだと思う。

思い返せばこの物件は以前自分が部屋を探していた時に、当時付き合っていた現地人の元カノが中国語の張り紙を見つけ教えてくれたものだ。特にインターネット上で、英語でテナント募集をかけている、という訳でもなかった。

なのでオーナーからすると、日本人のテナント希望者が現れるのは想定外も良いところだっただろう。

そういえば入居した当時は、オーナーは自分に対してあらゆる面で、厳しかったかもしれない。(今では仲良くやってます)

そこから改めて思ったのは、「シンガポールに住んでいる人のほとんどが日本人に対して良いイメージを持っているのだ」と決して勘違いしてはいけないこと。

タックスヘイブンのせいか、最近日系企業のシンガポールの進出が止まる気配がないけど(年々日本人が増加している)、そういった日系企業は、シンガポールに住む現地人の事も考えているのかと疑問に思った。

近年急激に経済が成長して、少し前からすると考えられないほど便利になったこの小島で、自分たちだけが便利な世界を創ろうとはしていないか?

シンガポールでの、日本人による日本人のためだけのサービス。いくつあるのか考えてみたら、沢山あって驚いた。

もし、自分がこの国でビジネスをするなら、絶対に現地人も巻き込んでビジネスをしたいと思いました。