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シンガポール在住の底辺現地採用のブログ。 雑感、旅行記、投資、日々の生活など気ままに書き綴ります。

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海外就職の楽さと日本就職の大変さ。海外就職でゆとり系外資系企業に勤めるための方法を書いていく。

どうも、海外就職もかれこれ足掛け10年近くになってきました。シンガポール在住、底辺現地採用のXin(しん)です。

インターネットでよく目にする海外就職のイメージとして以下の意見があります。

「海外就職は英語ができないといけなさそうだし、偏差値の高い大学を出てないと難しいんじゃないの?」

自分もブログで「シンガポール在住」と書いて「貴方シンガポール在住なんて嘘でしょ?」なんてコメントをもらった事が過去にあります。

コメントを貰った当初は、なぜ自分がこんな風に言われるのか分かりませんでした。

後になって「シンガポール在住(海外就職)と書いてマウンティングしていると思われたのかもしれない」と思いました。

しかし、自分から言わせれば日本就職の方がよほど敷居が高いです。その一方で海外就職は敷居が低いし、就職した後もゆるくて楽ちんです。

そこで今回は、日本就職の敷居の高さと辛さ、海外就職の敷居の低さと楽さ。海外就職のために準備すべき事について書きます。

日本就職の敷居の高さと辛さ

以前こんなツイートをしました。

当ブログではバカの一つ覚えのように書いてますが、日本人は異常なまでの完璧主義です。

生まれた頃から衣食住は問題ない生活をして、学齢期になると小学校に入学。

学校では「人に迷惑はかけてはいけません」「集合は必ず5分前集合」「行事は必ず成功させましょう」等の躾を叩き込まれ、日本語(国語)をはじめとした教科を学ぶ。

学校の勉強を頑張ってよい成績をおさめて、よい大学に入学して、大企業に就職する。

いい年齢になったら結婚して子供を作って、就職した大企業で勤め上げて将来は年金を貰って将来は安泰な生活。

そんな人生を迎えるために、大学在学中には以下のような事を求められます。

  • 企業説明会の参加やOB訪問
  • 自己分析を基にしたエントリーシート記入
  • 就職面接でのリクルートスーツ着用
  • 面接室に入る前のノックや着席ルール
  • 極限にまで忖度を重視した就職面接

仮に転職する事になったら、職歴を空白なく埋めた履歴書&職務経歴書の提出が求められますし、面接では常に採用企業側に忖度した受け答えが求められます。

そして、ひとたび就職すれば、今度は以下のような社会人のルール?が待ち構えています。

  • 守らなければいけない納期
  • 飲み会や食事の席での「お酌文化」
  • 職場の同僚に対しての年賀状
  • 間違いに厳しい敬語文化
  • 女性の場合は勤務時の化粧
  • 仕事に対する責任感=残業?
  • 複雑な確定申告

こんな生活を40年ほど送って定年を迎える必要がる。何の罰ゲームやねん?と思います。

かくいう自分もネイティブジャパニーズですが、シンガポール就職して「海外のゆるさ」を知ってしまい7~8年が経過。今は絶対に日本でのスタイルには戻れないと自覚してます。

逆に言えば、上記のような生活をしている日本のサラリーマン・OLの人に対しては、素直に「尊敬する、自分には絶対に真似できない」という感想を抱いてます。

日本で働いている人は「日本での就職活動」に失敗して非正規雇用で働いてても、上記のような社会人のルール?の上で働いています。

日本で働いている人は、どれだけ凄い事が継続できているのか自覚すべきだと思います。

なぜなら、相対的に見て海外就職は簡単で就職した後も楽ちんだからです。

海外就職の敷居の低さと楽さ

自分が生活しているシンガポールは、タイ・ベトナム・インドネシアなどの周辺国の人々に言わせると「給料が良いが仕事でのストレスがたまる国」です。

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しかし、次元が違うレベルなストレス大国ネイティブ=日本人からすると「ゆるい国」に早変わり。そのうえ給与水準は、近年日本を抜きつつあります。

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※日本給与データは平成29年分民間給与実態統計調査結果についてから、シンガポール給与データはSummary Table: Incomeから引用。為替レートはSGD1.00=JPY80.00、シンガポール年収は月収✖12ヶ月で計算したので、ボーナスは加味していません。

現地の外資系企業(非日系企業)に就職するために書類はCV(英語レジュメ)という紙っぺら1枚のみ。面接は1~2回。多くて3回で終了です。

自分が現在の外資系企業に勤めるため、行ったことは以下のみです。

  • 現地で日系ブラック企業勤務を約2年
  • CV(英語レジュメ)のアップデート&送付
  • マネージャーとの世間話みたいな面接1回

「そんなに簡単に就職できる会社、どんな会社だよ?」と思うかもしれませんが、自分が勤務する会社は、〇〇業界で急成長している大きめの多国籍企業。

会社の財政状況もよいので、必要があればビザのために大幅に給料を上げる事もしばしば。

シンガポールでよくある、ビザ(EP)取得のため「家賃補助も給料として換算」「ボーナス毎月に分割」「給料キャッシュバック依頼」みたいな違法日系企業とは違います。

※EP:シンガポールで実質の給料がSGD4,500.00(約36万円)ないと降りないビザ

就職した後は、自分には初めての業界だったので慣れるのには時間が掛かりました。

しかし業務では必要な事しかさせられないので、慣れて効率よく仕事ができるようになると、後は全て自由時間。

かれこれ5、6年ほど今の会社に勤めていますが、最近の実働時間はもしかしたら3~4時間かもしれないです。

何故そういう事が可能なのかと考えると、業務の特徴もありますが、無駄を極限にまで削ぎ落としているからだと思います。

たとえば、有給の申請はオンライン。病休の申請も自己申告。部署内の話し合いはグループチャット。連絡事項はWhatsappのグループチャット。

全てIT化されていて、会議や面と向かっての話し合いも本当に必要な時しかしません。なのでマネージャーも平社員も楽ちんです。

よくよく考えると、採用もCVチェックと面接1回のみなので、HR(人事)としても非常に楽だと思います。

とはいえ、こんな風に書くとよい事ばかりのように聞こえますが、デメリットもあります。

デメリットは、「仕事がキャリアにならないかも」「日本社会に再び馴染めない」「保険・年金などは全て自分で面倒みる必要がある」ということ。

あと、自分の会社はシンガポール国内従業員は1,000人前後ですが、同僚に日本人がほとんどいません。多い時で自分含め2~3人。日本人が自分1人だけの時期も長かったです。

なので、当たり前ですが「全て業務は英語でこなせる英語力」は必要不可欠です。

海外就職の為すべき事

自身がシンガポール就職した7〜8年前は、海外就職に関する情報はネットには多くなかったです。自分も手探りで、ここまで来た感じです。

しかし今なら効率的に海外就職し、非ブラック環境を勝ち取るには、どうすれば良いのか分かります。

そこで、以下に海外就職を成功させる手順を簡単に紹介します。

1.程々の英語力をつける

英語が使われてる海外で就職するには、程々の英語力をつける必要があります。

ここで言う程々の英語力とは、日本人ではない同僚から業務内容を聞いて、遂行出来るくらいの英語力のこと。

その英語力は、日本で義務教育を受けて大学を卒業した人であれば、少し勉強するだけで身に付きます。

英語は中学生レベル以下、という人は以下のようなアプリを用いて、基本ルールを思い出してください。

ドラマ形式で英語学習できるスタディサプリ英語が最も取り掛かりやすいですが、月額980円と有料です。

しかし、キャンペーンコード「TRY2016」を入力することで、一週間の無料お試し期間を一カ月に延長することもできます。

少し思い出してきたら、オンライン英会話で英語の練習。そして、英語を話すのに慣れてきたら、カウチサーフィンミートアップなどのコミュニティを利用。実際に合って英語スピーカーと話してモチベーションアップするのがオススメです。

オンライン英会話は、コストパフォーマンス重視なら、以下の二択になります。

時間があって喋りまくりたい人はネイティブキャンプ、時間が限られてて最も安いのが良いならレアジョブがオススメ。両者とも無料お試しがあるので、とりあえず利用してみるのもアリだと思います。

自分は北米留学して海外就職しがクチですが、上記のように日本で英語を勉強してシンガポール就職した友人もいます。

英語はデタラメでも喋ろうとする姿勢の方が大切です。

海外就職には英語力は必須ですが、完璧主義日本人がイメージするほどの英語力は必要ないです。

英語スピーカーは、世界人口70億人のうち17.5億人で、実に4人に1人は英語を日常的に使って生活してます。しかし、そのうち英語の純ネイティブスピーカーは、約20%に当たる約3.9億人です。

世界中の多くの職場では、いい加減な英語が使われています。そのいい加減の基準も、日本人としての自分が思う基準ですが。

英語をアウトプットする際は、めちゃくちゃでもとにかく喋る。

そうすれば何れ形になってきます。自分はそんな感じで殆ど努力せず、中国語がそこそこ使いこなせるようになりました。

2.現地に足を運ぶ

自分のオススメの就職先は、シンガポール、香港、ニュージーランドです。就職先として日本人に人気の国はタイ、ベトナム、マレーシアです。

現地採用で働くなら、最も豪華な生活ができるのはインドネシア(ジャカルタ?)と聞いたことがあります。

インドネシアは、日本人に人気がなく治安はそれほど良くない。しかし需要があるので、求人が多く給与交渉の余地があり、雇われれば専用タクシードライバーがつくとか。

とにかく百聞は一見にしかず。働きたい国が決まったら、先ずは現地に行ってみることをオススメします。

事前に現地で期待できる給料をネットでリサーチして、可能ならリクルート関係のオフィスを訪問したり、現地の治安や物価を調査するのが良いです。

航空券はオンラインで最も安いチケットを見つけていきましょう。いつも自分が使っている航空券検索サイトは、以下の2つです。

間違っても航空券はJTBやHISなどの旅行会社で買わないようにしましょう。

保険の購入などにも言えることですが、人が対面販売してくれるということは、あなたが購入するサービスには、彼らの給料の一部が上乗せされている、という事を忘れてはいけません。

3.仕事を探す

働きたい国が決まったら、就職活動を開始します。Linkedinのアカウントを作成してプロフィールを充実させましょう。

それと並行して履歴書、職務経歴書、英文レジュメ(CV)を作成しましょう。

英文履歴書は、型は決まってないですが、必ず1枚に収まるようにします。「CV example」`などのキーボードで検索をかければ鬼のようにお手本がでてきます。

日本・韓国などの国以外では、面倒くさい事は嫌われます。

人事(HR)や面接者に負担のかからない、シンプルで読みやすい、希望職種に関する内容だけサクッと書かれたCVを作成しましょう。

自分も今の会社で面接をすることが時々ありますが「シンプルで完結なCV=仕事できそう!」というイメージを持ってしまいます。

逆に、熱意はあって綺麗な文章でCVが書かれていても、情報量が多すぎると「読むの面倒くさ!面倒くさそうな人だな!」と思ってしまいます。

人事(HR)や相手に負担をかけないことは、仕事を始める前も、仕事を始めた後も、一番大切です。

就職したい国が決まったら転職エージェントに登録しましょう。海外案件や外資系案件に強い転職エージェントは以下の2つです。

何故この2つが良いかというと、JACは海外案件最大手の転職エージェント、リクルートは日本最大手の転職エージェントだからです。

JACは日本の他に、シンガポール、香港、マレーシア、タイ、インドネシア、韓国、中国、ベトナム、インド、イギリス、ドイツにオフィスを構えてます。かく言う自分もシンガポールでの就職1社目はJACにお世話になりました。

リクルートエージェントは、日本最大手の転職エージェント。日本で採用されて、海外駐在員を目指したい人にオススメ。海外にRGFというリクルートの海外ブランドがあるので、現地採用希望の人でも案内してくれます。

すごい経歴や職歴があったり、ずば抜けた語学力や技術力があるなら、転職エージェントに「日本人がいない職場、或いはいない職場を紹介してください」と注文をつけると良いでしょう。

相手も仕事紹介はビジネス、それに近い仕事は紹介してくれると思います。一方で、そこそこの職歴や語学力ないと、ある程度ブラックで妥協する必要はあると思います。

とりあえず最初は妥協して多少のブラックでも受け入れて就職。現地でカウチサーフィン・ミートアップを通じてローカルの友人を作り、友人に仕事を紹介してもらいましょう。

その間にLinkedinのプロファイルもしっかりアップデートしていれば、企業から声が掛かるかもしれないです。

また、現地で語学や仕事について自身が持てるようになってきたら、自らGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などの大企業にCVやLinkedinのリンクを送ってアピールするのもアリです。

先日、友人のフェアウェルパーティーで出会ったタイ人がシンガポールのGoogle勤務なのですが「Google社員はシンガポール全体で1600人くらいる。ポジションはまだ沢山あるよ」と言っていました。

GAFAレベルの会社となると、求人募集しなくても勝手に毎日HRにいろんな人からのCVが送られてくるんじゃないかなと思います。

つまり、ある程度の能力があり、自分から動ける人間であれば、GAFAのような世界的大企業で働けるチャンスが高いということ。

日本人は完璧主義すぎて背伸びする事がないから、他の国籍に良いポジションを奪われるんです。きめ細かい仕事ができ能力が高い人もいるのに馬鹿だな、と思います。

ワープア院卒学者のように、いくら能力が高くても、自分から動かない人は報われません。一方で能力は高くないけど、がっついて動きまくる人には、沢山のチャンスが訪れます。

日本で契約社員・派遣社員などの非正規雇用で「一生懸命働いてるけど貯金ができない」という人は、是非この記事に書いていることを実践して海外就職してください。

その後の人生が一気に変わるかもしれないです。

ただ歯科治療だけは、国民健康保険が効く間にしまくる事をオススメします(笑)海外の歯科治療は高い!